はじめに

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こちらのサイトでは老後の収入を確保する上で重要な退職金や年金を増やすコツについてご紹介していきます。
管理人は現役の金融マンです。
みなさんの老後がより明るいものとなることを祈っています。

確定拠出年金は魅力がいっぱい!加入しないのはもったいない?

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確定拠出型の企業年金の制度である確定拠出年金制度(DC)には、掛金の負担者の違いによって「企業型」と「個人型」の2つがあります。

企業型は、DCを導入した企業が従業員のために掛金を負担します。

ただし、マッチング拠出によって従業員が掛金を上乗せできる場合があるほか、最近では従業員の給与の一部を従業員の選択によってDCの掛金に充当できる選択制のDC制度を導入する企業も増えています。

個人型は、DCを利用したい個人が自分で負担します。勤めている会社がDCを導入した場合は企業型の加入者となり、勤務先がDCなどの企業年金(確定給付型のDBも含む)を行っていない場合や自営業者
の場合は、個人型の加入者となることができますが、公務員や専業主婦は加入できません。

掛金の上限額は加入のタイプごとに設定されています。

企業型DCの場合、他の企業年金もある会社は月額2.55万円まで、他の企業年金がない会社だと月額5.1万円までとなっています。個人型DCの場合は、自営業者等が国民年金基金の掛金と合算して月額6.8万円まで、会社員は2.3万円までとなっています。

掛金には税制面で大きな優遇措置があります。企業型DCの場合、掛金全額が給与扱いとならないので、社会保険料や税金(合計で20%前後)がかからなくなります。

個人型DCの場合は、掛金全額が所得控除となります。さらに、運用して得られた利益や利息に対する税金(20.315%)がかからなかったり、将来の受取り時も公的年金や退職金と同様の優遇が受けられたりするので、税制面では圧倒的に有利な制度だといえます。

DCは、運営管理機関となる金融機関等の提示した商品のなかから加入者が自分で商品を選んで掛金を運用することになります。

運用商品としては、元本確保型の定期預金や保険商品だけでなく、株式投資信託などの、元本が確保されていない、値動きのある商品も選択できるようになっています。

多くのプランでは、国内外の債券や株式などを投資対象とする複数の投資信託を選択できます。

運用がうまくいくかどうかで将来の年金額が変動するため、リスクは加入者自身が負わなければなりませんが、裏を返せば、将来のインフレや円安などに備えた自分なりのポートフォリオ運用も可能だということです。

DCで貯めた資産は、加入者固有の財産としていつでも残高確認ができるだけでなく、商品変更もいつでも可能になっているのが通常で、離職や転職の際にも残高の持ち運び(ポータビリティ)ができる制度となっています。

DCの最大のデメリットは、そのお金を原則60歳過ぎにならないと受け取ることができないという点でしょう。

それでも、将来のためにお金を貯めておこうとか、将来に備えた資産運用を始めておこうなどと思う人にとっては非常に魅力的な制度かと思われます。

利用できる人は、あらためて加入を検討してみてください。

(続く)

どんな企業年金に加入しているのかを確認しよう

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驚いたことに、企業年金のひとつである厚生年金基金の未請求者数が、平成25年3月末現在で、受給権者の約4%にあたる14万人近くにも達しているそうです。

さらに、解散した厚生年金基金などの年金業務を引き継いでいる企業年金連合会においては、受給権者の約16%である133万人もの未請求者がいるそうです。

なぜこのようなことになっているのか、その最大の要因は、働いている会社員などが自分の加入している企業年金等をよく理解していないからではないかと思います。

企業年金等は、すべての企業が導入しているわけではありません。導入している企業は、それだけ従業員のことを考えてくれている会社であるともいえます。

にもかかわらず、従業員のほうがそれを理解せずにせっかくの制度を利用しないというのは非常にもったいないことです。これを機会に、会社員などの人は、自分が企業年金に加入しているのかどうか、加入して
いるのであれば、どんな企業年制度に加入しているのかを、いま一度、確認してみましょう。

企業年金は、確定給付型と確定拠出型に大きく分かれます。確定給付型には、厚生年金基金や確定給付企業年金(DB)などがあり、確定拠出型には、確定拠出年金(DC、通称401k)があります。

確定給付型とは、簡単にいえば給付額が確定している制度です。これには、元本部分は減らないものの、毎年の利息額が世の中の金利水準によって変動するものや、最低保証金利と上限金利の間で毎年の利息が決
まってくるものなど、さまざまな夕イプがあります。

この確定給付型の場合、基本的には、企業または基金が積立と運用を行い、従業員は何もしないので、加入しているかどうかを忘れがちなようです。

一方、確定拠出型は、掛金は企業負担となっているケースが多いのですが、商品の選択や運用は加入者である従業員本人が行わなければならないので、加入していることを忘れる確率は低いでしょう。

過去に転職などをしたことがある人で、前に勤めていた会社などで企業年金があったのかどうかを覚えていない人は、前の勤務先や企業年金連合会などに問い合わせることで、将来、もらい忘れることのないよう
にしましょう。

公的年金や介護保険もそうですが、企業年金についても、受け取れる権利のある人が、裁定請求をすることによって初めて年金が振り込まれるようになるのが原則です。

加入しているのを知らずに損をすることのないようにしましょう。

(続く)

インフレに備えた運用がより必要な時代へ

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公的年金には、古くから物価スライドの制度があります。

その昔、オイルショックによって物価が高騰した時代、モノの値段が上がっていくのに年金額が据置きだと年金生活者は生活が苦しくなってしまうので、物価上昇に応じて年金額を増やす仕組みが導入されました。その後、平成元年度から完全自動物価スライド制に移行し、消費者物価指数の前年比上昇率に連動して年金額を改定する仕組みになりました。

しかし、基本的には物価上昇を想定していた物価スライド制でしたが、平成11年に物価が下落に転じ、3年連続の物価下落分を年金額に反映させずに据え置く措置がとられたのです。

このときの物価下落分1.7%がなかなか解消されずに溜まっていき、平成24年度では本来よりも2.5%高い年金額の支給になってしまったため、平成25年10月から1%の引下げが行われ、さらに平成26年4月から1%、平成27年4月から0.5%の引下げを実施し、年金額を本来の水準に戻すことになっています。

ちなみに、平成26年4月分からは、消費者物価指数の上昇率0.4%よりも低い名目賃金上昇率0.3%が年金額改定に反映され、マイナス1%に0.3%をプラスしたマイナス0.7%が改定率として適用されています。アベノミクスや年2%の日銀のインフレターゲットなどが今後も奏功し、物価上昇・賃金上昇の流れが続くなら、平成27年4月の年金額の引下げ幅も縮小するかもしれません。

平成27年4月までの3段階の年金額引下げで特例水準(2.5%)が解消され、年金額が本来水準となると、平成16年度の年金制度改正で導入されながらも一度も発動されていない「マクロ経済スライド」が適用される可能性が高まります。

そもそもマクロ経済スライドは、世代間扶養の仕組みであるわが国の公的年金の制度を将来にわたって持続可能な制度にするためにも、年金額の改定に少子化と高齢化の進展分を反映させようと考えたものです。

従来の年金額の改定率である賃金(物価)上昇率からスライド調整率(=公的年金全体の被保険者の減少率+平均余命の伸びを勘案した一定率)を差し引いたものを年金額の改定率にしたのです。平成16年度当時、スライド調整率は0.9%程度になるといわれており、単純計算でも、0.9%以上賃金(物価)が上昇しないと年金は増えないわけです。

賃金(物価)の上昇率が0.9%に満たない場合は、年金額の改定率は±0%、また、賃金(物価)が下落した場合は、その下落分だけ年金額に反映し、マクロ経済スライドは発勤しないことになっています。

したがって、簡単にいえば、これからは賃金(物価)が上昇しても、それよりも低い率でしか年金額は増えていかないということになります。少なからず年金額にインフレリスクが伴うようになったわけです。前項で述べた年金額を増やす方法のいずれかを実行したり、インフレリスクもきちんと意識したポートフォリオ運用を実行したりすることが、これからはより重要になるといえるでしょう。

(続く)