一時金か年金。税金面で比較すると?

taisyokukin

次に、税金面で比較してみましょう。

通常は一時金で受け取ったほうがお得です。

一時金で受け取った場合は、すべて退職所得に該当し、勤続年数に応じた退職所得控除額を差し引いた額の2分の1が、退職所得として他の所得とは合算せずに分離課税扱いで税額が計算され、税制面で非常に優遇されるからです。

たとえば、勤続38年で2500万円の退職金を受け取った場合の税額は、所得税と住民税を合わせても35万円程度です。

一方、年金で受け取った場合は雑所得扱いとなります。

厚生年金基金や確定給付企業年金などの企業年金なら、公的年金等控除額(65歳未満で最低70万円、65歳以上で最低120万円)を差し引いた額が雑所得となり、他の所得と合算して所得控除等を差し引き、税率をかけて税額を計算します。

公的年金等の受取り額によっては、毎年の税負担が重くなり、健康保険料の負担増につながる可能性もあります。

このように退職金は、受取方法によるメリット、デメリットがあるので、受取り額の水準を確認しながら比較検討することが重要です。

■年間の年金収入を合計し雑所得を求める

〈例〉65歳以上で公的年金200万円+企業年金100万円を受け取っていたとすると(他の所得はないものとする)

(年金額300万円)-(公的年金等控除額120万円)=180万円(雑所得)

(180万円)-(所得控除80万円(基礎控除、社会保険料控除などの概算))=100万円

課税所得100万円に対す心税額→約15万円(所得税・住民税の合計)

※企業年金の受取りがなければ、所得税・住民税はほとんどかからないはずなので、このケースの場合、一時金ではなく年金を選択することで年15万円程度の税負担が発生することになる。

(続く)