年金額を増やすにはこんな方法もある

taisyokukin

公的年金の受取り額を増やす方法の最も代表的なものには、年金の繰下げ受給があります。そのほかにも、年金額を増やす方法は、いくつかあります。まず、年金額を満額に近づける方法として、「任意加入」「後納」「追納」の制度があります。

1つめの「任意加入」とは、国民年金保険料の納め忘れなどの期間があって、保険料納付済期間が40年(480月)に届かず、満額の老齢基礎年金を受け取れない人が、60歳から65歳になるまでの間に国民年金へ任意加入して保険料を支払うことで、満額に近づけることができる制度です。

たとえば、2年間の未加入の期間があった場合、年金額は74万円弱となり、4万円近く満額(約78万円)には届かないことになりますが、60歳からの2年間、任意加入をすれば、65歳からは満額を受け取れるようになるわけです。現在の国民年金保険料で計算すると、2年間で支払うべき保険料は約36万円。ということは、10年以上年金を受け取れば元が取れる計算になります。65歳男性の余命年数約19年からすると、元が取れる確率のほうが高いのではないでしょうか。

2つめの「後納」とは、平成24年10月から平成27年9月までの3年間限定で、過去10年分の国民年金保険料であれば、遡って納めることができる制度です。もともと国民年金保険料は2年しか遡って支払うことができませんでしたが、期間限定の特例としてこの制度が作られました。

対象は、20歳以上60歳未満で過去10年以内に納め忘れや未加入の期間があった人、60歳以上65歳未満の任意加入期間中に納め忘れがある人、65歳以上で年金の受給資格がなく、納め忘れや未加入の期間があった人です。すでに年金の受給権がある人は対象外です。

3つめの「追納」とは、国民年金保険料の全額免除や一部免除を受けたことのある人や、学生納付特例、若年者納付猶予制度などを利用した期間の保険料をまだ納めていない人が、10年以内に追納するものです。後納や追納をした期間は保険料納付済期間となりますので、当然のことながら年金額に反映され、それだけ満額の年金額に近づけることができます。

なお、公的年金の額そのものを増やす制度ではありませんが、自営業者のための上乗せの年金制度としては、付加年金や国民年金基金があります。重複して加入することはできませんが、付加年金は2年で元が取れる、実質利回りが非常に高い制度です。ただし、掛金が少ない分、受取り額も少ないので、利用できる人は国民年金基金のほうを検討すべきでしょう。

また、国民年金基金を利用できる人は、個入型確定拠出年金もあわせて検討すべきです。掛金の全額所得控除のメリットは大きいですし、現在の予定利率1.75%(平成26年4月以降は1.5%)というのも、個人年金保険と比較しても有利だと思われます。インフレに対応できないことや、予定利率が固定されてしまうなどのデメリットはありますが、節税効果の大きさには要注目です。

(続く)